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2025年1月13日2025年1月18日
着付けやコーディネートに便利な着物小物は、気付くと増えてしまっている方も多いでしょう。
保管方法がわからないと、すべて同じ場所に収納してしまい、使いたいときに取り出せない可能性があります。
この記事では、着物小物の保管方法を種類別に解説していきます。
保管の際の注意点や便利なアイテムも紹介しているので、参考にしてみてください。
目次
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着物小物を丁寧に保管するメリット
着物小物を丁寧に保管するメリットは、使いたいときに使いたい小物をすぐに取り出せることです。
ただ出せるだけではなく、キレイな状態ですぐに使用できます。
とくに帯や半襟などは、保管方法によってしわが付いてしまうこともあるでしょう。
グシャグシャとしまわれた小物を見ると、使うときの気持ちも下がってしまいます。
さらに、保管状態が悪くシミ・黄ばみ・カビなどが付いた着物小物は、使い物にならなくなってしまう場合もあります。
大切な着物のコーディネートを楽しむ着物小物だからこそ、丁寧に保管しましょう。
着物は、一度ハマると小物がどんどんと増えていくものです。
小物に合わせた収納方法を選び、着物ライフを楽しんでください。
メインで使う着物小物の保管方法
ここでは、メインで使う以下の着物小物の保管方法を紹介します。
- 帯
- 長襦袢
しわが付いて魅力を半減させてしまわないためにも、丁寧に保管しましょう。
帯
帯は、着用後に陰干しで湿気を飛ばしてから収納します。
帯の中には「帯芯」という硬い芯が入っているため、湿気が溜まりやすく内側からのカビや虫食いが発生しやすいアイテムです。
着用後はハンガーにかけ、直射日光の当たらない場所で長めに陰干ししてください。
帯の結び目に付いたしわは、綿手袋をはめた手アイロンでしわを取り除いていきます。
手袋をはめずに強くこすってしまうと、皮脂や手垢が付き、変色・シミの原因にもなるので注意しましょう。
乾燥したらハンガーからおろし、折りたたんで着物と同様にたとう紙で包んで、平置きで保管します。
長襦袢
長襦袢には、着物を汗や皮脂から守り、着崩れを防ぐ役割があります。
汚れがたくさん付いているので、着用後は自宅で洗濯するかクリーニングに出して保管しましょう。
洗濯できる長襦袢には、以下の素材があります。
- ポリエステル
- ウォッシャブル加工
- 普段使いの麻
必ず洗濯表示を確認してから、丁寧に洗うようにしてください。
シルク素材や刺繍などの特殊加工のある長襦袢は、クリーニング店に持ち込むのが無難です。
洗濯後に乾いたら、着物や帯と同様にタトウ紙に包んで平らな場所で保管します。
着付けに使われる着物小物の保管方法
次に、着物の着付けに使われる、着物小物の保管方法を紹介します。
着付けに使うのは、おもに以下の小物です。
- 肌襦袢・肌着
- 和装ブラジャー
- 腰紐
- 伊達締め
- 着付けベルト(コーリングベルト)
- 帯枕
- 前板・後板
- 襟芯
- 足袋
なくしてしまいがちな細かな小物も多いので、しっかり保管していきましょう。
肌襦袢・肌着
着物を着用する際に、上半身に着るのが肌襦袢・肌着です。
直接肌に触れるものなので、しっかり洗濯してから保管します。
腰巻の紐の絡みやレースの飾りが傷まないように、裏返して洗濯ネットに入れて洗濯します。
洗濯後はすぐに取り出し、しわを伸ばしてハンガーにかけましょう。
肌襦袢は平面的な構造になっているため、畳んで収納することでしわが伸びます。
乾燥したら畳んで、取り出しやすい衣装ケースなどにしまっておくのがおすすめです。
和装ブラジャー
和装ブラジャーは、着物や浴衣に合わせたデザインで、体の凹凸を目立たないようにする下着です。
デリケートな素材を使用しているものが多いので、できれば手洗いで洗濯することをおすすめします。
洗濯機で洗う場合は、デリケートコースやソフトコースなどの優しいコースを選んでください。
形を整えて陰干し乾燥したあとは、湿気のこもりにくい風通しの良い場所に保管します。
折りたたまずに平たく保管すると、型崩れもしにくくなります。
腰紐
腰紐とは、着崩れを防ぐために端折りを作るための紐を指します。
保管の際には五角形に折るのが一般的といわれており、しわが付きにくくサッとほどけるので使うときに便利な折り方です。
まずは三角に畳み、そこから2~3回畳んで五角形を作っていきます。
慣れるまでは難しいかもしれませんが、きちんと覚えると保管する際に便利です。
保管場所は、着付け用の小物たちとまとめて入れておくのが良いでしょう。
100均の透明プラケースなど、使いやすいものを活用してください。
伊達締め
伊達締めは、着物や長襦袢の襟元を整えるため、または長襦袢をしっかり固定させるための幅広の紐のことです。
着付けの際には、合計2本使用します。
紐のタイプやマジックテープ、クリップ方式タイプなどが販売されており、紐タイプは腰紐同様に五角形に折るのが一般的です。
伊達紐の使用後はしわになっていますが、五角形に折ることで自然にしわが取れます。
着付けベルト(コーリンベルト)
着付けベルトは、襟元がキレイに決まる、伊達襟もうまく止まるなどメリットの多いアイテムです。
コーリングベルトとも呼ばれており、使う人と使わない人に分かれます。
着用後は、着物用の小物入れを作ってまとめて入れておくのがおすすめです。
腰紐や帯締めなどの小さな小物とまとめておけば、なくす心配もありません。
着付けの際にわざわざ別の場所から探す必要もなく、スムーズに着付けが進みます。
帯枕
帯をキレイに結ぶための土台となる帯枕は、お太鼓結びや二重太鼓、飾り結びなどの結び方をする際に重宝するアイテムです。
ちりめん素材や麻素材など、さまざまなタイプがあります。
使用後は陰干しで十分に除湿し、帯類の小物と一緒にまとめて保管しておきましょう。
前板・後板
前板・後板などの帯板は、帯に入れてしわを防ぎ、きちんとした着付けに見せてくれます。
メッシュやへちま、麻などさまざまな素材でできていますが、着付けに必ず必要なわけではありません。
着用後は、なくさないように帯類の小物入れにまとめて入れておくのがおすすめです。
また、頻繁に使用する予定がない場合は、使うときだけ代用するのも良いでしょう。
厚紙やダンボール、クリアファイルを適切な大きさにカットすると、帯板の代わりになります。
襟芯
襟芯は、長襦袢の襟に差し込み、着物の襟をピシッと整えてくれます。
襟芯に折り目が付いてしまうと、襟にも癖が出てしまうので、折らずに丸めて保管するのがおすすめです。
優しく挟んで跡の付きにくいクリップを使用して保管しましょう。
また襟芯は、メッシュなどの夏用や、厚みのある硬い素材などさまざまです。
一目でどの襟芯かわかるように、クリップにシールで素材の名前や用途を書いておくとわかりやすくなります。
足袋
足袋を使用したら、型崩れを防ぐために手洗いをし、洗濯ばさみで挟んで干しましょう。
しわが気になるかもしれませんが、履くとしわも伸びるため、アイロンは基本的に必要ありません。
保管する際には、他の靴下類と一緒に収納すると迷子になってしまい、使いたいときに見つからない場合があります。
同じ足袋をクリップでまとめ、足袋用のプラスチックケースに入れておくと、片方がなくなる心配もありません。
アレンジに使える着物小物の保管方法
着物は、小物次第でアレンジが広がります。
ここでは、以下の着物小物の保管方法を見ていきましょう。
- 半襟
- 草履
- 髪飾り
- 帯締め
- 帯揚げ
かさばる物も多いので、適切な場所に保管するとうまく収納できます。
半襟
半襟とは、長襦袢に付ける襟のことで、汚れの付着防止やおしゃれアイテムとして活用できます。
TPOに合わせて、さまざまな半襟を持っている方も多くいます。
よく使用する半襟がある方は、長襦袢と一緒に保管しておくのがおすすめです。
たまに使用するものは、まとめてたとう紙に入れて保管しておきましょう。
草履
外で履く草履は、湿気や汚れが付きやすい着物小物です。
使用後は乾いた布でしっかりと汚れを落としますが、どうしても落ちない汚れは、硬く絞った濡れ布巾で拭き取ります。
草履は湿気に弱いので、カビを防ぐためにもしっかり乾かしてから保管するようにしてください。
通気性の良い不織布のケースなどに、一足ずつ入れて保管しておくと安心です。
保管する際には、鼻緒キーパーを入れておくと、鼻緒の形をキレイに戻してくれます。
髪飾り
使用後の髪飾りは、汗や外気の汚れがたくさん付着しています。
やわらかく清潔な布を使用し、優しく汚れを拭き取ってから保管しましょう。
また、ヘアアレンジをする際に、整髪料が付いてしまっている可能性もあります。
落ちにくい汚れは少し湿らせたタオルで拭き取り、その後乾いた布ですぐに水分を取ります。
保管する際には湿気と直射日光を避け、ケースに入れて保管するのがおすすめです。
ケースに入れておくことで、ホコリから守れるだけではなく、型崩れや破損からも守れます。
帯締め
型崩れの防止やコーディネートの役割がある帯締めは、複数持っている方も多いでしょう。
丁寧に保管しておかないと、いざ身につけようと思ったときに房がボサボサになっているケースも珍しくありません。
帯締めの保管には、付箋や小さな折り紙を活用するのが便利です。
房が中央にくるように帯締めをまとめ、小さな折り紙や付箋でくるりと巻きます。
テープやのりで留めたら、完成です。
浅めのプラケースに入れておくと、見やすくて取り出しも簡単にできます。
帯揚げ
帯揚げは、帯の上部で結ばれる装飾用の長方形の布です。
ポリエステル・レーヨン・綿・麻・絹などさまざまな素材があります。
持っている量が多い場合は、畳んで収納するのが最適です。
100均で購入できる仕切りなどを使い、色別や季節別、素材別などに分けて保管しましょう。
持っている量が少ない方や、しわになりやすい素材の帯揚げは、ハンガーにかけて収納するのもおすすめです。
ハンガーにかけたまま風通しの良い場所に収納しておくと、自然としわが取れます。
着物小物を保管する際に気をつけるポイント
着物小物を保管する際には、いくつかの気を付けるべきポイントがあります。
小物を長く愛用するためにも、ぜひ参考にしてみてください。
汚れが付いたらすぐに落とす
着物小物に付いた汗や汚れは、時間が経つほどに繊維の奥まで入り込んでしまいます。
入り込んだ汚れは、水洗いでも落ちにくくなるので注意しましょう。
また、着物小物には水洗いできない素材が多いです。
汚れが深く入り込んでしまわないように、保管する前に汚れがないか確認しておく必要があります。
とくに帯や半襟、帯締めなどコーディネートに使用する小物は、汚れがあると目立ってしまいます。
自分で洗濯が難しい場合は、クリーニング店に相談するのもおすすめです。
防湿・防虫を心がける
着物や着物小物は湿気に弱く、湿気を帯びたまま収納してしまうと、カビやシミの原因になります。
着用したあとの着物小物は、ハンガーにかけて半日から一晩ほど陰干しし、湿気を取り除いてから保管するようにしてください。
夏場や雨の時期に着用したものは、長めに陰干しすることをおすすめします。
また、絹やウールなどの素材を使用した着物小物は、虫食いの被害にも合いやすいのが特徴です。
皮脂が付いたものや食べこぼしがある小物は、洗濯やクリーニングをしてから、保管するようにしましょう。
着物用の防虫剤も販売されているので、活用も検討してみてください。
しわを伸ばすようにして保管する
しわが付いてしまった小物は、いざ着るときに残念な仕上がりになってしまう場合があります。
帯や帯揚げなどの着用後にしわが付いてしまった場合は、ハンガーにかけて陰干しする間に、手でアイロンをかけるように優しくしわを伸ばしておくと良いでしょう。
手でアイロンをかける際には、手垢や皮脂が付かないよう、綿手袋をするのがおすすめです。
また、アイロンをかけられる素材もありますが、着物小物はデリケートなため、必ず当て布をしてからアイロンをかけます。
その際に、箔や刺繍などがある部分にはアイロンをかけないようにしてください。
着物小物の保管に便利なアイテム
着物小物の保管に便利なアイテムには、以下のものがあります。
- 桐たんす
- 衣装ケース
- プラスチックケース
着物や着物小物の収納におすすめなのが、通気性の良い桐たんすです。
大きな桐たんすは、高価で購入を躊躇してしまう方もいますが、最近では比較的安価な小さい桐たんすも販売されています。
キャスター付きのものもあり、収納が少ない家庭でも着物を楽しめます。
また、桐たんすはプラスチックの衣装ケースでも代用が可能です。
100均の小さなプラケースは、腰紐や帯締めなど、バラバラになりやすい小物の収納にも重宝します。
大小複数のプラケースを活用すれば、取り出しやすくしまいやすい理想の小物収納が叶います。
まとめ
着物小物は、種類別にさまざまな保管方法があります。
それぞれに合った保管方法で、適切な収納を心がけてください。
着物小物を丁寧に保管すると、しわや汚れが少ない小物がすぐに取り出せるので、着物の着付けやお出かけもより楽しくなります。
便利なアイテムも活用して、着物ライフを楽しんでください。
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